• バイラル(バズ)には2種類がある
    自然発生 or 意図的

    バイラル(バズ)は2種類ある

  • 話題になったバイラル(バズ)ビデオ
    仕事の面接のワンシーンで

    話題になったバイラル

  • 話題になったバイラル(バズ)ビデオ
    隕石が落下してきた!

    というバイラルビデオ

  • 話題になったバイラル(バズ)ビデオ
    インパクト映像

    バイラルネタには欠かせない

  • 話題になったバイラル(バズ)ビデオ
    製品クオリティーも見事にアピール

    非常にうまく出来たバイラル例

バイラル(バズ)マーケティングについて、知っておくべき7つのこと

バイラル(バズ)マーケティングとは何か?

  • バイラルマーケティングは、ソーシャルメディアとの親和性が高い

    ソーシャルメディアと高い親和性

  • Like(いいね)でも、ある意味口コミが発生したことになる

    Like(いいね)でも、ある意味口コミ

  • バイラルにシーディング(種まき)は不可欠

    バイラルにシーディングは不可欠

バイラルネタ制作+シーディング

バイラル(バズ)マーケティングとは、バイラルネタ(動画・静画・Webサイト・ストーリーなど)を制作し、シーディング(種まき)と呼ばれる様々な方法で、人々の目に露出させ、それを見た人たちから口コミ(バイラル、日本ではバズと表現)が起こり、周りの人に拡散してくれることを狙った、マーケティングです。

シーディングには、PPC(クリック課金型広告)に代表されるオンライン広告や、Facebookに代表されるSNS、Youtubeなど人気動画投稿サイト、人気ブロガーや、常に新しいバイラルネタを扱ったバイラルメディアと呼ばれるサイトなど、各種オンライン媒体の他にも、新聞、テレビ、雑誌など従来のオフライン媒体まで、業界、予算、目的にあわせて様々な媒体が活用されます。

なおFacebookなどのSNSは、元から口コミが発生しやすい媒体であり、例えばFacebookでシェアやLikeされることは、口コミが発生している状態と言えます。近年はこれらソーシャルメディア(SNS)の発展により、バイラル(バズ)マーケティングが、より脚光を浴びるようになりました。

バイラルによる拡散が起きれば、費用対効果の高い広告になることから、近年は大手も特に、このバイラル(バズ)マーケティングに注目してきており、たとえテレビCMであっても、バイラル(バズ)CMになるような、従来とは違った路線のCMコンテンツを追求するようになってきています。(とは言っても、バイラルを狙って失敗しているCMを見かける方が、多いのですが)

また中小企業であっても、アイデア次第では、かなりの低予算でバイラルネタを制作することもでき、資本主義的なマーケティングの世界においても、創意工夫で大手企業ともまだ戦い得る、貴重なマーケティング手法でもあることから、企業規模によらず、バイラル(バズ)マーケティングが不可欠な時代になってきたと言えます。

論より証拠。バイラル(バズ)マーケティングの具体例

日本人には分かり難い内容も、できるだけ解説しています。
バイラルネタ:CM+フォローアップビデオ

男性用デオドラントのブランドであるOld Spiceのコマーシャル(CM)で、引き締まった上半身裸の黒人男性が、視聴者(女性)に、「あなたの彼(旦那、ボーイフレンド)が、女性用の香りのボディソープを止めて、これを使えば、俺と同じ匂いになれるんだぜ」と、何度も語りかけながら、色んなユーモアを含んだシーンが、テンポよく展開されていました。

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バイラルネタ:ビデオ

Blendtecというブレンダー・ミキサーのブランドが、ユーザーから寄せられた「Will it Blend?」という、お決まりのお題に対して、リクエストに応じてありとあらゆるものを、実際にブレンダーにかけて、粉々にしてみせるビデオが、バイラルビデオとして長くヒットしてきました。

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バイラルネタ:ビデオ

カミソリの刃を、毎月1ドル+送料から届けるサブスクリプション(定期購入)タイプのビジネスを立ち上げた、スタートアップ企業のDOLLAR SHAVE CLUBが、バイラルビデオを活用しながらオンラインのみで販促活動を行い、成功している事例です。ちなみに、バイラルビデオの公開後、最初の2日だけで12,000人の契約を得たそうです。

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バイラルネタ:ビデオ

ダイエットコークのペットボトルに、メントス(ミント味のキャンディー)をいくつか入れると、急激に炭酸が気化し、泡が一気に数メートルの高さまで(やりようによっては10メートル以上も)吹き上がるという現象が起きます。

これを検証した動画が、Youtubeから一気に広まりました。中にはラスベガスのべラージオホテルの前で、噴水ショーさながらの映像もありました。それらを見た視聴者で、自分でもやってみようとする人たちが、後を絶ちませんでした。

1つの特定の動画がバイラルになったというより、色んなユーザーが自分でも試してみて、更に動画をアップするというような連鎖反応が起き、メディアも多く取り上げる中、最終的にはテレビドラマ内のシーンでも、強引に取り入れられるなど、話題が自然拡散したバイラルでした。

またモノを売る上で、必ずしも本来の商品の用途と全く関係もないことでも、消費者の興味を募り、購買意欲を促進させたバイラルの成功例と言えます。事実、このバイラル(バズ)現象により、ダイエットコーク社もメントス社も売上を大きく伸ばしました。

バイラルネタ:話題/ストーリー

全国ファーストフードチェーン店、Taco Bellが、「南太平洋に浮かべた、40 x 40フィートのサイズのターゲットを描いた浮き袋に、万が一、落下してくる宇宙衛星が見事ヒットすれば、アメリカに住む全ての人々に、無料のタコスを提供します」というプロモーションを行い、この話自体がバイラルになりました。

またTaco Bellは、twitterでのユーザーとのやりとりが面白いことでも有名です。例えば、4月20日はマリファナーデーとして知られているのですが、あるユーモアサイトが、4月20日にTaco Bell のtwitterに、「もしTaco Bellがデリバリーサービスをしていれば、今日は儲かるよね」とツイートしてきたのに対して、「悪いけど、俺らは今日、そんなことしなくても、儲かるよ」と返信するといった具合です。

本来ならお堅い大手企業が、マリファナというNGネタで、ジョークを飛ばしていることが、インパクトを生んでいるわけですが、自分達のユーザー層を理解し、リスクも取れるというのが、バイラルに必要な要素であることは、色んな成功例をみても共通していることです。

バイラルネタ:アイデア+静画

Hondaのあるカーディーラーで、新車を購入してくれたお客さんに内緒で、車のバックカメラに小さな恐竜のおもちゃが映るように貼り付けておく、という遊び心的なプロモーションを考えたところがありました。

実際にドライバーがバックをしようと、初めてバックカメラの画面を目にすると、恐竜がまるで車を追いかけて来ているかのように見えるというものです。それに気づいた、ドライバーや家族が面白がって、それをスマートフォンなどで撮り、ソーシャルメディア(SNS)を通じてバイラルが拡散することを期待した試みです。

コストをほとんど掛けず、人がなかなか考え付かない、面白アイデアで一発でも、バイラルを起こす可能性があるのが、バイラルマーケティングのすばらしいところでもあります。

大きく2つのアプローチがある、バイラル(バズ)マーケティング

自然発生を装う or 広告として宣伝する

バイラルのアプローチには、自然発生したかのように振舞うパターンと、企業広告の一環であることを一切隠さないパターンがあります。

前者は、消費者に広告であることを悟られないようにしているので、日ごろから消費者の持つ、広告(ものを売りつけられること)に対する抵抗感をうまくかわして、懐に飛び込みやすいというメリットがあります。

これは大手広告代理店がかつてよく行っていたアプローチで、画策されたマーケティングだったと、後でバレた際には、逆に消費者も騙されたことに反感を覚え、色んなところで炎上してしまうことがあり、ハイリスク・ハイリターンと言えます。

後者は、最初から広告であることを示しているので、バナーブラインドネス(広告が習慣的に無視される)的状況に陥る可能性が高くなる反面、一旦受け入れられて火がつけば、これほど強いものはなく、ミドルリスク・ハイリターンであると言えます。

なお、自然発生を装うバイラルで、下手に大きく成功してしまったものは、制作に関わった人数が多いほど、後からリークも起こりやすく、成功させるまでの苦労と、成功させてからの苦労が伴います。

また性質上、一般に知られているようなバイラルの成功例は、最初から広告であることを示しているタイプがほとんどということになります(仮に前者のアプローチであるのに知られていたとすれば、既に自然発生を装うというコンセプトが失敗していることになります)

メリットはバイラル(バズ)による、集客コストの削減

口コミが起きれば、1人当りの集客コストを軽減可能

バイラルマーケティングが成功すると、口コミにより、人が勝手に周囲に拡散してくれるため、たとえ広告費を使って集客していたとしても、仮に1人が3人に拡散してくれると、結果として、1人辺りの集客コストを3分の1に下げられたことになります。

これがバイラル(バズ)マーケティングの1つの大きな醍醐味であり、低予算で全国規模のマーケティング展開をしなければならない場合でも、限られた広告予算を最大限に活用する上で、非常に効果的です。またソーシャルメディア(SNS)マーケティングとの相性が非常に良く、併用することで、相乗効果を発揮することが期待できます。

バイラル(バズ)が、今後スタンダードに!

大手は勿論のこと、中小企業のWebマーケティング手法としても、近年脚光を浴びてきています。アイデア次第では、まだまだリーズナブルに実践でき、資本主義的な戦いとは違った、クリエイティビティでの勝負がまだできることから、中小企業にとっても大いにチャンスがあります。

SMM(ソーシャルメディア・マーケティング)との相性もよく、既存の広告活動のROI(費用対効果)を最大化する上でも、非常に有用です。成功させられるのはほんの一握りしかいないのはSEOと同じですが、まだほとんどの広告代理店もキャッチアップできていない段階ですので、先駆者の利がかなりある状況といえます。

バイラル(バズ)でよくある誤解

お金を掛けずに拡散するのは、時間が掛かり過ぎる

たとえどんなに強いバイラルネタであっても、シーディング(露出)を積極的に行わなければ、拡散されるまでに相当な時間が掛かってしまいます。お金も使わず、口コミだけで、ねずみ算式に拡散されるとイメージしたとしても、現実はそう甘くはありません。

口コミをできるだけ短期間で浸透させたければ、通常はPPC(クリック課金型広告)に代表されるオンライン広告や、Facebook上の広告、あるいは人気ブロガーなどをシーディング(露出)に活用するのが一般的で、全くお金を掛けずに宣伝できるというわけでもありません。

コストをできるだけ掛けず、バイラル(バズ)起こしたければ

メディアに取り上げられて、バイラル(バズ)を起こすには、1年は覚悟すべし

シーディグ(露出)に予算が掛けられない場合、メディアに取り上げられることで、拡散されることを狙うと、拡散のスピードアップを期待できます。

メディアは基本的に広告収入がベースなので、視聴者(トラフィック)を必要としており、常に、ユーザー受けする新しいネタを探しています。記者たちもバイラルメディアと呼ばれる、話題を呼びそうな新しいバイラルネタの集まるサイトを常にチェックしており、そこから記者達の目に止まるような努力をすると、メディアで記事として取り上げてもらえる可能性が高まります。

但しこの手法でも、コネを使わない限りは、弊社の経験上では、およそ1年間くらいの地道な活動で、ようやく身を結ぶくらいのタイムスパンを覚悟しておいた方が賢明です。

バイラル(バズ)は必ずしも、元ネタから発生しない

誰にも予測不可能なのが、バイラルマーケティング

例に挙げたOld Spiceにしても、バイラルに火をつけたのは、あくまでも元のCMではなく、SNS上でのフォローアップビデオでした。

ダイエットコークとメントスの例も、色んなユーザーがトライした動画が、バイラルの盛り上がりを後押ししました。

Nyan Cat(ニャン・キャット)というインターネット上でバイラルになった動画があるのですが、これも元々は、クリス・トーレス氏が作成した、胴体が菓子のネコが虹を後ろに出しながら、宇宙を飛ぶ動画(アニメーションGIF)と、日本の音楽家daniwellP氏が作った、「Nyanyanyanyanyanyanya!」という曲の桃音モモバージョンを、YouTubeユーザーが、合成してアップしたものでした。

それが爆発的にヒットし、バイラルが起きて一気に広まり、その後色んなユーザーが、音楽や画像に、色んなアレンジを加えた派生ビデオやゲームなどをアップするようになり、Nyan Catというキャラクター自体が、インターネットミーム化していきました。

ちなみに蛇足ですが、クリス・トーレス氏は、昼間は真面目な事務仕事をしていて、夜に漫画活動をしていたそうですが、バイラルにより、Nyan Catが広く知られるようになった後も、彼が作者であることを周りに教えていなかったので、同僚から「これ面白いよ」と見せられても、「へぇー」と受け流して、スーパーマンのような気分を楽しんでいたそうです。

バイラル(バズ)マーケティングについて、知っておくべき7つのこと